朝露館について
作者の想い
伝えたいことがある
伝えなければならないことがある
死んだ人間が生き返らない以上…
栃木県益子に窯をもうけ 言葉を土に刻み続けてきた陶芸家がいる
「繁栄」と「平和」のなかで 遠い過去の
無辜のひとたちの不条理な死を想った
その死を悼み
生き返らせることはできないものか
伝えたいどうしても
望みもしない不慮の死を迎えた人たちが生き返らない以上
何を思い 死んでいったのか
彼らの思いを伝えた詩を 言葉を
ひたすら土に彫り続けた…
目と耳をすませば
館内を埋め尽くした陶板から
死者の魂と
作者の祈りの声が聞えてくる…
伝えたいこと 伝えなければならないこと
陶板作家の思いに 私たちの想いを重ねる
私たちのなかの蛍火のような希望に
翼をつける